英語がわからないのに洋楽なんて聴いても意味ある?と思っていたかつての私の話
私は英語を使う仕事をしてもう25年ぐらいになりますが、実は洋楽を好んで聴くということがありませんでした。
関心を持って、聴こうと思って聴き始めたのは実はこの1年ぐらい。
「え?英語できるのに洋楽聴かないの?」
そう思う方、多いかも。
いやそんなに珍しいことではないと思います。
英語ができる人全員が洋楽好きってことはないですから。
私が聴かなかった理由は、元々英語ができなかったから。
「英語わからない人間が洋楽聴いても意味ある?歌詞すら理解できないのに」
本気でそう思っていました。
これを読んで
「え?なんで?」と仰天する方、
「そうそう、わかる!!」と思う方にわかれるのではないでしょうか。
ちなみに洋楽お好きな方たちは
「英語わからないけど洋楽聴くよ?」
「歌詞よりも曲を楽しんでるから」
そんなものらしい(笑)
英語ができないとこんな感じで無意識に卑屈な考え方になってしまうのですが、こういう時にそうなる事例・・・
その後の私は英語ができるようになり、みなさんに英語を教えるようになりましたが、それでも洋楽を聴く習慣はないままでした。
今まで聴かなくても英語ができるようになったから、今さら必要ないというのは表向きの理由。
本当は英語ができなかった頃のコンプレックスがまだ消えていなかったのだと思います。
できるようになっても、劣等感を抱えていた。
いや抱えている自分を心地よく思っていた。
私の心の中には「仮想の敵」がいるほうが心地よいと、どこか無意識で思っていたのだと思います。
そんな私が洋楽を好んで聴くようになった大きなきっかけは、シングライクトーキングの佐藤竹善さんの影響。
ソロでは洋楽カバー曲が多い竹善さん。
日本人が洋楽を歌う。
これが私には良かったのだと思います。
でももし竹善さんがバイリンガル育ち、つまり英語を母国語としている方だったら?
私は影響うけなかったと思います。
だって最初から英語できる地盤がある人なのですから。
育った世界、生きる世界が違うと思っていたと思います。
竹善さんは大学受験英語(つまり高校英語)をベースに、そこからはご自身で英語を身につけてきた方だと思います。
ご自身が敬愛する海外アーティストの英語の発声をつかむために、レコードがすり減るぐらい聴きこんで、徹底的に真似して自分のものにされたのでしょう。
「日本人が洋楽をカバーする」
日本人が表舞台で英語を話すと否定的に見る人たちがいます(特に音声面に対して)
なので竹善さんも数々のやりにくいご経験、かなりされたかと覆います。
それでも洋楽を歌い続けて現在に至る。
きっと何か伝えたいものがあるのだろうなと。
「竹善さんが様々な洋楽カバーを通じて、私たちに伝えたいものって何だろうか」
そう思うようになると不思議なもの。
私は洋楽と近しくなったというか、どんどん入って来るようになりました。
このように影響を受ける存在がいるかどうか。
洋楽を好きになる場合、その存在が大きいと思います。
「英語わからないのに洋楽聴いて意味ある?」
そう思っていた過去の私に今言えるとしたら・・・
「意味あるよ」
「まずは曲を楽しむことから入れば良いよ」
そう伝えます。
歌詞はネットでの翻訳を探せばわかります。
それで満足ならそれで良し。
でもやっぱり英語を英語で理解できるようになりたいな・・・という気持ちが湧きあがった時に、英語を勉強すればよいんじゃない?と。
そのほうが身につくから。
だれだって洋楽を聴いて良いのです。
「英語ができない私が、洋楽なんて聴いても意味ないでしょ?」
そんな風に言わないで良いんだよ、
自分自身を否定する言い方をしなくても良いんだよと、過去の私へ声かけたいですね。